誤解

2019年10月20日

山岡です。

中国との付き合いももう40年になろうとしています。
その間の経験から中国や中国語の興味がある、あるいは関係する方々に参考になると思うことをご紹介していますが、今回は「誤解」です。

この世には自分以外の人がたくさんいます。そしてひとりで生きてはいけません。
何らかの形で自分以外の人とコミュニケーションをはかり、自分の気持ちをわかってもらうのと同時に相手の気持ちをわかるということをしていかなければなりません。
でも、人の気持ちを理解するのはなかなか骨の折れることです。

これは別に中国にいて、中国人を理解するということだけではなく、日本国内にいても同じです。
例えばもう何十年も連れ添っているご夫婦であってもお互いにしっかり理解し合っているかというとそうではない。そういうものだと思います。

「理解し合うことは難しい」

それはわかっていても、中華人民共和国という国は、日本人と「似ているけれどもちょっと違う」ので、「誤解」ということから離れることができません。

日本人や日本で生まれ育った人は日本の文化の影響を受けて、どちらかというと「言挙げせぬ」そしておとなしい方が多いようで、中国人のことをじっと観察し、「深読み」するのですが、それが知らない間に「誤解」になっていることがよくあります。

中国人の場合、特に日本語のできる中国人の場合、日本語がどこまで理解できているかわかりにくく、また、わからない時でも「わかったつもり」で行動するので事情を複雑にします。

ある日本語ができる中国人の総務のスタッフに、間もなくお客さんが来られる。応接室は前のお客さんのお茶などが残っている。
これではまずいので日本語で「応接室を片付けてください」と言う。

そのスタッフは「はい、わかりました」という。

まもなくお客さんが来られるので念のために応接室をのぞくとまだコップや灰皿はそのまま。
時間がないので私が片付けた後、そのスタッフに、

「さっきはどうして(コップや灰皿を)片付けていなかったの?」

と、日本語でやさしく聞くと、

「え?エアコンをつけるようにと言ったのではなかったのですか?」

こういうことが日常茶飯事なのが中国にある日系企業です。

海外では「誤解」はつきもの。

このことはいつも意識していた方がいいでしょう。
そして「誤解」を防ぐには「確認」が欠かせません。
どんなに忙しくても、大切なことは復唱してもらったり、相手が理解した内容を確認する。
相手が外国人だということを常に意識し、日本語ができるといっても100%ではないということも忘れず、丁寧なコミュニケーションを心がけることで「誤解」はかなり減らすことができます。

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