いつも日の丸を背負っている?
2019年10月15日
みなさん、はじめまして。
SC神戸中国語スクール 京都校の山岡義則です。
代表の森川とは大学の同級生です。
1985年に大学を卒業してから、大学時代に基礎力をつけた中国語を使う仕事をしています。
そんな私がこれまでに経験したことをここでご紹介してまいります。
私の経験が日中友好や相互理解のお役に立てば望外の喜びです。
以下は、2013年に中国駐在から戻ってきた時に書いたものです。
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中国の駐在生活から戻りました。
理由はいろいろあるのですが、一言で言うと気力・体力ともに持たなくなったと感じたからです。
大学入試に二年連続で失敗した私ですが、浪人時代から中国語を学び始め、大学で中国語を使えるレベルにまでマスターし、その後ずっと中国関連の仕事をして来ました。
中国語がわかり、中国人と結婚したこともある私は中国(ここでは中華人民共和国のこと)との付き合いも長くそして深く、一般の人たちよりも経験したことが多いと思うのですが、そんな私が今回、自分自身の問題も含めて思ったのは、
「海外で働くことについて十分な心の準備ができていない。」
ということでした。
気力・体力が持たなくなった私ですが、これまでの経験から、これから海外。特に中華人民共和国で働いたり、或いは旅行などで行こうとされる方に何か参考になればと思い、「海外、特に中国で働く人へ」をテーマに書きます。
外国へ行く、あるいは外国人と接する方々には是非読んでいただき、「心の準備」をしていただきたいと思います。
まずは「日の丸を背負う」ということです。
日本は素晴らしい国です。
島国と言われ、山が多く平地が少なく人々は限られた場所に密集して生活しています。
四季があり、水は豊富。
外国とは海を隔てている。
と、色んな背景があるからでしょうか、海外にいても、「自分が海外にいる」ということをしっかりと意識していないことがあるようです。
言葉が通じないことで海外にいるということを意識するかも知れませんが、それでも「旅の恥はかき捨て」のように、自分が今いるのが、生活習慣も風習も考え方も全く違う外国であることを十分に意識していない人が多く見かけます。
海外に来ている。
ということは頭ではわかっているのですが、日本で生まれ育ち、日本語を使用して思考していると、外国にいるというより、日本の中のどこか違う場所にいると錯覚してしまう傾向があるようです。
そんな時にいつも思い出すのが、
「海外にいるといつも背中に日の丸を背負っている。」
ということです。
日本にいると、何かいいことをしても悪いことをしても周りの評価は「山岡」という個人の問題なのですが、海外にいると「山岡」という個人ではなく「日本人」なのです。
そうです、これを読んでいただいている貴方が海外にいると貴方は日本人の代表なのです。
「いつも日本を代表している。」
そのことをイメージで表現したのが、
「海外ではいつも背中に日の丸を背負っている。」
ということです。
貴方が優しい方で、外国人に対して親切にするとそれは「日本人」が優しく親切だということになりますし、外国人に対して横柄な態度をとっているとそれも「日本人」はみんな横柄だ。ということになってしまいます。
外国では当然ですが周りは外国人だらけ。
そんな中での貴方の言動は貴方個人の言動ではなく、「日本人」の言動です。
貴方の言動は、外国人の話のタネになり、家族や親戚や友達のあいだで話題になるときに貴方個人ではなく「日本人ってこうなのだ」となる。
これから海外に行く方。
あるいは日本にいても外国人と接触される方には、「いつも日の丸を背負っている」ということをいつも意識して「自分は今、日本を代表している」と思い外国人と接していただきたいと思います。